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天理教を信仰したから医療を拒否したとか、遺言状に必要なことがらではありませんよね。
限られた時間の中で走り書きした遺言状に、わざわざ天理教のことを記した父。
お父さん、かわいそうに。
そんな実体のないものに死ぬまで囚われていたんだね。すがるものがそれしかなかったんだね。
両親にも姉妹にも裏切られて。
前妻と別れ、子どもたちとも引き裂かれて。
私はこのときほど泣いたことは、このあともただの一度もありません。
父の両親と姉妹については
11話、34〜36話参照。
憩の家病院については
48〜51話参照。